時間
帰り道のこと。
よく道路の工事で片側通行の場所ってありますなぁ。
そこに立ってる臨時の信号。
昔はただ赤と青のライト?だけだったけど、最近のはほとんど『残り時間』が表示される。
そんな信号の場所で赤で待機してた時。
大抵は「はよ変わらんかな〜」とぼんやり見ているのだけど、この前は、デジタル表示が1秒ごとに減っていくのを見て
「時間って、なんて早いんだろう」と思った。
53…52…51…50…
1秒の、なんと短いことか。
それが60個で1分が経つ。
60分で1時間…
そうして膨大な時間が無意識のまま流れていく。
自分の中で、気がつかないうちに時間が流れていく。
まだ小さい頃、私は裏の山の森に一人で入り、そこに立つ大きな木に寄り掛かってぼーっとするのが好きだった。
森の中は時間の流れが周りと違う。一本の木の寿命、人間の寿命、一つの生が異なるものは、時の世界も変わるのだろうか。
木々が感じる時間は人とどう違うのだろうか。地面を歩くアリや小さな虫の時間はどういう世界なのか。
石や鉄、無機物にでさえ時の流れが干渉するのなら、時が干渉しない物質はこの宇宙に存在するのだろうか。
小さいながらにそんな事を考えながら木に耳をあて、大きな流れとの一体感を楽しんでいた。
視点を変えて世界を見る。
一つだけではない、気が遠くなる程の数。どこかで聞いた、三千大千世界という例え。
時に、そんな事を考えて自分の意味を黙考するのであった。
たまにはいいよね。
関連記事